中国は、改革開放以後(天安門事件後の一時期を除き)、経済大国に向かって驀進してきた。驀進を可能にした財政システムは、こうだった。 「どんな案件であろうと融資は通る。新しいプロジェクトを立ち上げたい? 開発費、人件費、市場コスト、そして売れなかった製品を保管する倉庫の建設費に充てる融資をどうぞ。各種の融資の返済で首が回らない? 返済に充てるための新たな融資をどうぞ。その結果莫大な額の貸付金が焦付き、健全な経営を行う企業は減る一方だ。それでもシステムが提供する無尽蔵の安い労働力と安い信用コストのおかげで、かろうじて破綻せずに済んでいるのだ。(中略) 価格や生産体制、借金、品質、安全性、評判をまった…