繊維メーカー「帝人」で営業マンだった著者が、知識も経験もないのに農業に首を突っ込み・・といえば、なんだか異事業参入の苦労話を想像しますが、そうではなく、至って醒めた感覚で農業を語っている本です。農業にロマンを抱く人には冷や水を浴びせるような物言いもある。 著者は基本的に有機農法、無農薬栽培で野菜をつくり、個人契約者と料理店を対象に約50種類の野菜を販売している。農地は3ヘクタール、スタッフは6人という小規模経営です。農業のプロだった人は一人もいないという素人農家ですが、アタマを使えば素人でもなんとかなる、の見本でせう。逆に、情熱だけで農業を起業してもほとんどは失敗します。 自ら有機農法を取り入…