私は新聞を3紙購読している。日刊紙を2紙と、タブロイド判の週刊紙「農民」だ。日刊紙は、毎朝1~1時間半かけて2紙を読むのを日課にしている。 週刊紙「農民」は、農民運動全国連合会(農民連)の機関紙であるが、他紙が報じないリアルな農業実態を知ることができる。7月3日付の特集記事「食と農の危機打開に向けて」に、日本の農の危機的状況が簡潔に記されていた。 その一つ「稲作農家の時給は10円!」 え? どういうことだ? 間違いではないか、と混乱したが、農水省「営農類型別農業経営統計」から引いた稲作農家の所得と時給が示された表を見て愕然とした。2020年の稲作経営1戸あたり農業所得が17万9千円、自家農業労…