空気の粒々が朝の陽に煌めくような、美しい秋の日。 久しぶりで近場を散歩。山道は如何に? と滝山城址へ。 城址へ続く丘陵の尾根に登る、わずか10mほどの坂道で早くも息切れ、ぜえぜえ。 近頃歩いていなかったからなあ、体は使わないとたちまち鈍ると言うナ、ふむ! 尾根道は夏とさほど変わらない。紅葉、落葉の季節にはちっと早い。ただ少し落葉が溜まっている道の両側の土が掘り返されている。猪か? この丘陵にゴマンと住んでいるのか? 夕暮れの山道で猪軍団に追れて、泣きながら逃げる姿が頭に浮かんできた。 昼間だからやつらの姿はない。街の騒音も雑木林に遮られここまで届かない。ここには他に人もいない。静かだ。ぽつんと…