かご形三相誘導機の逆相制動 かご形三相誘導機の逆相制動は,運転中に一次巻線の三端子のうち二端子の接続を電源に対して入れ替えて,回転磁界の方向を逆にして制動する方法である。 この場合,滑り $s$ の動作領域は $s \gt 1$ である。 この方法はプラッギングともいい,低速時にも大きな制動トルクが発生し,急速に停止ができる。 逆相制動時,正方向に同期速度付近で運転している状態から停止に至るまでの間に回転子に生じるエネルギー損失は,負荷トルク及び機械損を無視し回転子と負荷の合成慣性モーメントだけを考えた場合,始動の過程で回転子に生じるエネルギー損失の約 3 倍となる。 すなわち,始動時の約 3…