東京銀座のギャラリーQで井上修策展が開かれている(11月9日まで)。井上修策は1959年三重県生まれ、1984年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業している。長年ギャラリー現で個展を開いていたが、最近はギャラリーQやトキ・アートスペースなどで開催している。 井上の言葉、 物事は見る立場、視点によって見え方が違う、誰もが認める客観的な事実(基準)ではなく、多視点的な解釈が必要である。 このキャンバスは集合体として層をなし、正面性を著しく否定する。キャンバスと絵の具は白いままで、なにも語らないようだが、視点を変えるとキャンバス側面の隙間から仄かに下層のキャンバスに反映した光彩が認められる。下層の…