1999年9月8日、東京の池袋で「わしボケナスのアホ全部殺すけえのお」と怒りの文を自宅ドアに張り付けた23才の造田博が2人を殺傷し、6人を重軽傷に負わせました。裁判で死刑が確定しましたが、2025年4月現在、まだ死刑執行されておらず、造田博は生きているようです。 「池袋通り魔との往復書簡」(青沼陽一郎著、小学館文庫)から、造田博の生い立ちを記します。 造田は岡山県灘崎町で高校中退まで育ちます。父は大工、母はミシン製法の内職をして生計を立てていました。兄弟は4才上の兄が一人ですが、上記の本の著者にあてた膨大な手紙の中に兄に関する記載は一切ないそうです。造田は幼年期、少年期の暮らし向きは悪くなく、…