戦後日本で、主に左派に属する「進歩派」と呼ばれた人々の奉じていた歴史観。
端的に言えば敗戦までの日本を因習に縛られた封建制国家と指弾し、これに対して「進歩」した戦後民主主義を絶対のものとする。
穿って言えば敗戦という事実に対する逃避の一種*1である。 現在では、保守的な立場の人が否定的な文脈で用いることが圧倒的に多い。
*1:仮に太平洋戦争までの歴史を間違いとするのであれば、史実と向き合い、なにが間違いでどうすればよかったのかをきちんと考察しなくてはならない。それを欠くのであれば、単なる現実逃避の一種と断ずるほかない
歴史観の1つで、人間社会における科学などの発展を肯定的に考えて歴史を最終形態まで進歩する過程と捉える歴史観のこと。
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 日本民族日本人は、漢族系中国人や半島由来人とは違う。 ・ ・ ・ 庶民文化とは、乱取りと夜這い・托卵の文化であった。 ・ ・ ・ 日本民族の歴史は、古代の中華儒教史観・中世のキリスト教史観・近代のマルクス主義史観(共産主義史観)・現代のリベラル左派史観では説明できない。 日本の庶民は世界の非常識であり、幕末に日本に来た欧米人の多くが日本人の異常に驚き中国の民衆とは違うと認めた。 ・ ・ ・ 2023年5月31日 MicrosoftStartニュース 現代ビジネス「日本は「ひとつ」で…
マルクス・ガブリエル『アートの力/美的実在論』堀之内出版2023年4月28日 第一刷発行を少し読む。「補論 懐疑のアート、アートの懐疑」を読んだ。《 私が思うに、懐疑論はいわばコンセプチュアル・アートのようなものだ。 》 167頁《 言葉で語られたことは、無限の可能性を必然的に狭めることになる。 》 184頁《 言葉で語られた世界の限界を超える方法は、明らかに存在しないのだ。 》 195頁《 目の前の世界の状態を言葉で表現し、その言葉が何を意味するか精査することによって、次にやってくる認識論的環境を予期することはできない。 》 196-197頁《 ところで、アートはつぎのことを明らかにしてくれ…
重量は価値中立的だが、「スマートさ」はそうあるべきとされている。私たちの身の回りはスマートフォンからスマートウォッチまでさまざまあり、国は超スマート社会を目指すべき未来像として掲げている。いったいスマートさとはなんなのか。果たしてそれはよいことなのか。 第一章 超スマート社会の倫理 超スマート社会とはなんなのかというと、「狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会」と書いてある。そもそもこのような直線的な歴史観、進歩史観に科学的な妥当性があるとは言い難い。それはだいたい次のようなものらしい。 必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズ…
日本中央部縄文文明を世界にアピールするためには、これまでの各地域・各分野の取り組みを世界的にアピールできるようまとめあげることが必要であり、私の仮説検証型の提案などについてもさらに掘り下げる必要があります。 縄文社会研究会・東京としても、さらに各遺跡・各分野の研究者・市民との交流を深めたいと考えます。 1.日本中央部のこれまでの主な縄文研究・市民活動 ⑴ 長野県 ① 考古学:諏訪考古学3巨人(1930年からの尖石・与助尾根遺跡発掘の宮坂英弌(ふさかず)、1953年からの尖石・与助尾根遺跡、井戸尻遺跡発掘の藤森栄一、1955年からの鷹山黒耀石原産地遺跡群発掘の児玉司農武(しのぶ))、1984年か…
先日、サカナクション 待望のニューアルバム「834.194」がリリースされました! 「多分、風。」、「新宝島」などヒットナンバーが並ぶまさに名盤。その1曲目という大役を務めているのが、「忘れられないの」。ソフトバンクのCMでちょこっと流れてるやつです。で私、何気にこの曲がサカナクションの中でも1、2を争うレベルで好きで。初めて耳にしてからかれこれ2か月、・・・ついに、ついに待ち焦がれたフルMVの公開!!キタ――――――!!通知見て飛び上がったのは、閃光少女のとき以来ですね。 そして、一昨日のMステ。何でも演出を自分たちでやって、MVの世界観をそのままテレビで流すらしい、と流石サカナ、面白いこと…
ヘーゲルによる「進歩史観」を其の根本より批判してみるー現存在を「神人間」化して行く恐怖の歴史過程への大批判ー 【出口学長・哲学と宗教特別講義】ショーペンハウアーがヘーゲルに反論した理由 (msn.com) さて其の「哲學」の部分と「宗教」とは常に密接に結び付いて居ます。 さらに言えば「藝術」もまた其れ等と密接に結び付いて居ます。 従って其の「哲學」や「宗教」に弱いとされる日本人は「藝術」にも實は疎いとさう言わざるを得ません。 また意外かもしれませんが「政治」などの分野もまた「哲學」や「宗教」とは密接に結びついて居ます。 であれば日本人はまた「政治音痴」なのでもまたあり得る訳だ。 日本人は左様に…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 進歩史観(しんぽしかん) progressive view of history 歴史に特定の目標を設定し,それに至る人間の進歩・発展の過程として歴史をとらえる歴史観。歴史を神の計画の実現過程とみたユダヤ教的・キリスト教的な歴史観を土壌にしている。近代ヨーロッパにおいては,啓蒙思想の風土のもとで目標を世俗的なものに転化することを通じて,過去,現在,未来を貫く人間の無限の進歩の可能性を基本にして歴史を把握した。生産諸力の発展に人間の解放をみようとする唯物史観もその一つの表現であるが,…
2023/03/06 『人新世の「資本論」』(斎藤幸平:著/集英社)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 【「新書大賞2021」受賞作!】人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。それを阻止するには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす!【各界が絶賛!】■佐藤優氏(作家)斎藤は、ピケティを超えた。これぞ、真の「2…
要らんものは要らんとさう考えるZ世代やミレニアム世代の思想上の凄みに就いて 自閉症の息子との日々生き生きと、五行歌で取り戻す“私” 「他の誰/のために書く/というのだ/わたしの/ものがたりである」 (msn.com) さて其の「私の物語」は此の宇宙に唯壱のもので其の事實としての重みを誰も奪い取ることが出来ない。 まずは其の部分に世間のほとんどの人人は気付いて居ない。 其れはそんな御粗末な認識ー自立性、自律性を奪われた所謂不自由な認識の世界ーを押し付けられて居るからだ。 そんな御粗末な認識ではどんなに頑張ってもせいぜい「地球を破壊」すること位しか出来ない。 故に藝術や學問、其れに宗教の分野がまさ…
インスタの方で載せ切れなかった「人新世の『資本論』」(著:斎藤幸平)の要約メモなど。 この投稿をInstagramで見る akkiy’s 読書記録〈大学生〉(@ay16_books)がシェアした投稿 第一章では、気候変動の元凶としての帝国的生活様式について述べている。帝国的生活様式とは、大雑把に言うと先進国が途上国から資源を奪いとり、豊かな生活をするということ指す。その際に先進国(中心部)の生活の負荷は全て途上国(周辺部)に転嫁されているのである。またその転嫁には、技術的転嫁、空間的転嫁、時間的転嫁の三つがある。これらの転嫁の例としてアボガド栽培が挙げられている。チリでは輸出用のアボガドが盛ん…
予告していた通り、ベンヤミン著・鹿島徹訳『[新訳・評注]歴史の概念について』(未来社、2015)の内容を少しだけ紹介します。 まず、ベンヤミン『歴史の概念について』のテーゼⅥ(p.49-50)を一部引用します。 過ぎ去ったものを史的探究によってこれとはっきり捉えるとは、〈それがじっさいにあったとおりに〉認識することではない。危機の瞬間にひらめく想起をわがものにすることである。史的唯物論にとって重要なのは、危機の瞬間に史的探究の主体に思いかけず立ち現れる、そのような過去のイメージを確保することなのだ。 その危機は伝統の内実をなす物事とその受け取り手とを、ともにおびやかしている。この両者にとって、…
第一章「解釈について」を読み進める。 本書における理論篇。 歴史主義のジレンマ(pp,18-19) ジェイムソンは、文学の政治的解釈は、解釈する方法の一つの選択肢ではなく、むしろ「あらゆる読解、あらゆる解釈の絶対的地平」を形成すると主張する。 しかし、たとえば「ダンテにおけるフィレンツェの政治的背景」や「ミルトンと教会分離派との関係」といった研究は、政治的解釈ではなくそれを可能にする前提条件に留まる。 このような過去の文化との考古学的な関係に満足している文学研究と同じく、現代の文学理論の多くの傾向も物足りないとジェイムソンは指弾する。 その傾向は、過去の特定のテクストを(ポスト)モダニズム的に…
多くの尊い犠牲者を出しているウクライナ戦争の先にどのような未来が描けるのか、「戦争なき1万5千年の縄文社会」をもとに「戦争なき平和」な未来を想像してみました。 Imagine all the people 想像してごらん みんなが Living life in peace 平和に生きていると マルクスは「原始共産社会」を理想とし、一神教をマルクス主義に置き換えた男中心の私有財産の争奪戦(階級闘争・戦争)による共産社会を目指しましたが、「戦争による平和」な未来の実現など可能でしょうか? 私有財産だけに着目した「原始共産社会」像からではなく、縄文1万5千年の社会史から未来を想像(夢想・妄想?)して…
中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「IV 歴史との再会」の「友愛の歴史学のために」を読んだ。彼のおじさんの歴史学者網野善彦の業績の紹介から始まる。《 自由をめぐる思想のビジョンは、網野史学の核心部分に深く埋め込まれています。そして、そのビジョンがはじめて大きな姿をあらわしたのは、『無縁・公界・楽』という研究においてでした。そこで日本の歴史学においてはじめて、「自由」の主題が「進歩史観」とは違う視点から、大きな可能性を秘めて浮上してきたのでした。しかし歴史学者の多くは、そこにあらわれた新しい思想の可能性を黙殺しようとしました。 》 336頁《 しかしそれがほんとうの意味…
「1000円で松坂牛のヒレ弁当は無理だ」という命題にたいして 自民党が悪い 「松坂牛のヒレ弁当に3000円を出せないのは自民党が悪い。自民党に投票した奴らも同罪だ。だから1000円で出せ」 相手のプロフェッションを捏造する 「1000円で松阪牛弁当を作るのがプロだろう」 丸投げする 「それを考えるのがお前の仕事」 夢のような解法を持ち出す 「IT化すれば1000円になる」 昔のことを持ち出す 「50年前に来た時には、松阪牛弁当は1000円って言ってた。嘘をつく気か」 憲法を頼る 「健康で文化的な最低限度が松阪牛である」 議論に勝つ 捲し立てて相手に絶句させてから 「論破したんだから1000円で…