今回は京都府京都市の賀茂別雷神社(かもわけいかづち-)について。 賀茂別雷神社は市北部の賀茂川東岸に鎮座する山城国一宮です。通称は上賀茂神社(かみがも-)。 創建は不明。『山城国風土記』逸文によると677年(天武天皇六年)に社殿を造営したらしく、飛鳥時代にはすでに確立されていたようです。平安時代には、都の鎮護として天皇家から篤く崇敬され、『延喜式』では名神大社に列しています。鎌倉以降も社領を安堵されていますが、室町中期の応仁の乱で主要な社殿を喪失したり祭礼が途絶したりしています。江戸時代は徳川家の崇敬も受け、徳川家康が当社を参詣したほか、勅命を受けた徳川秀忠によって境内や社殿の大整備が行われま…