2021年5月の歌舞伎座2部は、仮名手本忠臣蔵です!長いお話の中で「道行旅路の花聟」と六段目がかかります。この稿では「道行旅路の花聟」のお話をします。こちらは、塩冶判官が切腹した四段目の後の演目となります。 ここの段は40分ほどで、美しい踊りと後半の伴内とのやり取りが見せ場です。 「きれい!後半華やかで楽しい!」で終わってもいいのですが、なぜここにこの二人がいて、どういう状況なのかを知っておくと、もう少し楽しめますよ! 殿の一大事におそばにいられぬ大失態。そして逃避行。 内容と見どころ 前半美しく、後半華やかで楽しい 微妙に違う二人の感情 色彩美しく、華やかな立ち回りとこっけいな鷺坂伴内 20…