ノンフィクションだとNGだらけで書けないから、フィクションにしてみたした、という感じなのだろうか。中にいた人だから書ける自衛隊の内部事情やディティールのリアリティ、というだけではなく、みんながテレビで見てよく知っている衆目の中の要人暗殺事件についての驚くべき解釈もあり、びっくりが続く。 また法体系における自衛隊の存在に対する矛盾についても考えさせられる。 このあたりは、リアルな事実なのだろうから、素人が国防について何か語りたければ、俺たちのことをよく知ってから言え、と中の人は思うんだろう。 小説なのでドラマ仕立てなのだが、ウケをねらったお約束の感動場面やとってつけたような恋愛要素もなく、感情は…