一条真也です。『中途半端もありがたい 玄侑宗久対談集』(東京書籍)をご紹介します。ブログ「玄侑宗久先生との対談」で紹介したように、わたしは5月29日に玄侑氏と対談させていただきましたが、その予習として2012年に刊行された本書を読みました。面白く、かつ学びの多い一冊でした。 本書の帯 カバー表紙には玄侑氏の顔写真が使われ、帯には「語るとは、聞くこと。だから心に響く」「震災前5篇、震災後5篇を厳選」と書かれています。また帯の裏には、「いずれも斯界の第一人者。私としては講義を受ける気分だが、それでは対談にならないので半端な言葉を差し挟む。(中略)大震災の前後で自分がどう変わったのかは、読み返しても…