【あらすじ】 大酒飲みだが、酔うことのない大富豪 劉大成のもとに、近頃評判になっている蛮僧がやってくる。 蛮僧は医療も加えれば、房術も施すと噂になっている男で、劉が酒虫による奇病に罹っていると言う。 酒を飲んでも酔わないのは、腹の中に酒虫がいて、それを追い出さないと病は治らないと言うのである。 劉が酒虫の退治を頼むと、蛮僧は劉の手足を縛り、炎天下の屋外に転がした。そして劉の頭の上には酒壺を置いた。しばらくすると劉は酒が飲みたくなるが、縛られているため動けずにいる。すると喉の奥から虫が飛び出し、酒壺に飛び込んだ。虫は10センチほどの赤い肉の塊で、山椒魚に似た姿である。酒の中で泳ぎはじめたその虫は…