帝国図書館――近代日本の「知」の物語 (中公新書 2749) 作者:長尾 宗典 中央公論新社 Amazon 本書は、以上のような帝国図書館の歴史を、蔵書構築や利用状況からその前史も含めて取り上げ、論じるものである。その際、とくに次の二つの視点を意識しつつ帝国図書館の歩みを検証していく。 一つは、日本近代史の流れのなかに図書館の歴史を位置づけることである。……本書では、近代日本のメディア史や思想史の知見もふまえながら、帝国図書館史の歴史を、新たな文化史の文脈に位置づけてみたい。 二つ目は、図書館の管理者側の立場からだけでなく、読者=利用者側の視点をふまえて図書館のあゆみを双方の視点から捉えること…