物理定数の一。希に地球の重力加速度のことをこう呼ぶこともあるが、普通は質量あたりの引力(重力)がどれだけかを示したもの。ニュートンによる万有引力の発見によって必要となった基礎定数。
一般には6.67×10^-11 N・m^2/kg^2ぐらいの数字を使う。つまり、1m離れた質量1kgの質点2個の間に働く重力の大きさは、わずかに6.67×0.00000000001ニュートン*1でしかない。
最初に測定したのはイギリス科学界の変人キャベンディッシュで、1798年に「地球の密度」を測定したことで結果的に導出。それ以後もいろいろな方法で測定されているが、きわめて弱い力であるが故に測定は困難であり、おそらくは基礎定数中、もっとも低い精度しか持たない。にもかかわらず宇宙規模の大スケールの現象では最大の影響力を持つのは重力であり*2、いろいろと「遊べる」余地のある分野である*3。