今日も野道を歩く (1) 今日も野道を歩く。桜の季節はとうに過ぎ、家々の庭では今、躑躅や芝桜が満開です。道端ではカラスノエンドウが伸びきって、こぼれるほどの花びらを広げています。花々は色とりどり。野鳥の声は艶とりどり。野に生きる者たちは無用に飾ることをしない、意図して曲芸を見せたりしない。純粋に、造物主に与えられた命をただひたすらに輝かせているにすぎない。そのように映ります。が、人はそこに感動します。そして感動できるということにも素直に喜びを感じます。 (2) 廃屋の庭になごりの雪柳 追憶も夢も蔽ひて春霞 ため息は私ではなく春の風 (3) 一方、ウクライナでは一向に戦火が止む気配がありません。…