マーク・ラッペ氏が書いた『皮膚 美と健康の最前線』(川口啓明・菊地昌子:訳、大月書店:1999年刊)という本をご紹介しています。今回は第14回目です。 ◆皮膚のゆくすえ ヤケドで皮膚の40%以上を損傷すれば、これまでは致命的でしたが、現在では他人から提供された皮膚組織やブタの皮膚組織などを移植することによって、患者は生きのびることができます。 また、人工的に皮膚組織をつくりだす技術も開発されていて、ヤケドの治療だけでなく、美容整形手術や化粧品の安全性試験に用いられています。 美容の分野では、皮膚の着色した部分に高エネルギーの光を吸収させて破壊するレーザー療法によって、着色したアザ(母斑)やタト…