そうこうするうちに懐かしの客車が入って来た。成都西発、青島北行の直達Z316の渭南―霊宝を部分乗車することになる。軟臥車はほぼ満席で本数が減った分利用者密度は上がっているのかも知れない。 列車は隴海線を中原目指して駆け下りていく形になろうか。鉄道線路の上に凄まじい数の碍子を並べその重さで垂れ下がった超高圧送電線が布施されている。重量に耐えるためだろう数本の送電線が籠状に束ねられている。中国の重工業生産の活発さがわかるというものだ。 先ほど黄河をいちど渡っているので現在は黄河の右岸を走っていることになる。今朝までいた永済はこの対岸となる。そして昨日いた運城は、黄河の対岸にそびえる中条山脈の裏側に…