本の紹介 『音速の刃』 未須本有生 未須本有生さんを知ったのは、「ドローンスクランブル」でした。彼はかつて大手メーカーで、航空機の開発の仕事をされていて、開発の流れで言うと、一番上流の「飛行機の形を決めていくところ」にはまだ若手だったため、一番やりたい「この部分」にはなかなか携わらせてもらえなかったようです。空力設計の部門にいて、ほぼ飛行機の形が決まった状態で、風洞試験つまり飛行機の模型を気流のなかに入れて、データをとったり、解析を行い、それを使って性能計算をしたりという仕事をされていたそうなので、この業界のビジネス小説としても楽しめます。今回の「音速の刃」は、戦闘機の設計に携わった著者が、業…