『アンの夢の家』モンゴメリ/松本侑子訳(文春文庫) 『Anne's House of Dreams』L. M. Montgomery,1917年。 赤毛のアン・シリーズ第5作です(が、第4作『風柳荘のアン』が晩年の作品なので、書かれたのは4番目になります)。 タイトルからもわかる通り、アンとギルバートが結婚して暮らす新居が舞台になっています。そのためもあってか、前半は新婚の挨拶などが中心であまり面白くありません。 個性的なご近所さんであるジム船長やミス・コーネリア、レスリー・ムーアはそれぞれに魅力的なのですが、そのせいもあって相対的にアンの影が薄く、別にアンの物語じゃなくてもよいのではないかと…