序文・瀬戸物の磁器開発にも尽力 堀口尚次 津金胤臣(つがねたねおみ)は、江戸時代中期の武士。一般的には津金文左衛門の名で知られる。 享保12年、尾張国名古屋〈現在の愛知県名古屋市東区平田町〉で、尾張藩士・津金胤忠の長子として生まれる。幼名は薪之丞。津金氏は甲斐武田の家臣であったが武田勝頼が滅びたのちに尾張へ移り住んだもので、尾張藩に仕えて胤臣で7代目であった。寛保2年、父・胤忠が急逝したため16歳で家督を継ぎ、馬廻や藩主・徳川宗睦(むねちか)の世子である徳川治休(はるよし)の小姓を経て守役を務めた。漢学や和歌を学ぶなど学問に親しむとともに武術にも秀で、また経済・土木など実学にも長けた人物であっ…