1963年横浜生まれ、早稲田大学第一文学部卒業。 1990年、第7回織田作之助賞入選。1991年、「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞。1992年、「時よ夜の海に瞑れ」で単行本デビュー。 1999年『幻の女』で第52回日本推理作家協会賞を受賞する。
作風は幅広く、骨太の作品が多い。阪神タイガースの大ファンでもある。
逆転のアリバイ 刑事花房京子 作者:香納 諒一 光文社 Amazon 「花房京子」シリーズの二作目。 このシリーズは、初めから犯人がわかっている 倒叙形式が採られている。 この形式は、古くは「刑事コロンボ」、そして、 国内ミステリーでは「福家警部補」など、 数多くの作品で見られる。 犯人の視点で物語は進むことが多いので、 思い入れは犯人側に傾くこともある。 通常は、真犯人は、アイツかコイツか、 動機は、殺害方法は、、、など、 刑事たちの捜査と共に、読者も、ヒリヒリする。 それとは異なり、 刑事たちが、犯人を追い詰めていく その緊張感が重要だ。 主人公の花房京子は、警視庁捜査一課の女性刑事。 だ…
まあ、よくあるパターンですね。視点が変わっただけ?? 「河崎警察下流域」香納諒一
『砂時計』香納諒一 疑問を突き付けて真実にせまる。 哀しみをもちながらも折り合いをつけ生きていく刑事の姿が印象に残る。 次々と事件の核心に迫っていき面白く読める。
前回の「絶対聖域」が印象深かったので、 香納 諒一 著‥‥‥‥「砂時計」 gagamama.jp 警察関係のミステリー小説を好んで手に取るが、著者によって、これほどまでに? と驚くような表現の違いが、それぞれの著者の世界を展開する。 得意分野の細やかな表現と、独特な節回しは、ときに違和感を抱く "癖の強さ"、 個性の "あく"の強さ” だったりして、 その著者にハマるきっかけと離れる理由になる。 香納 諒一氏の場合、癖を感じない! 爽やかに流れるような展開が、さらさらと心地いい。 内容は、複雑に絡み合い、人間模様はドロドロしているけれど、スルスルと 舞台に引き込まれていく。 ここでも、ごく普通…
4/05 ダン・マクドーマン「ポケミス読者よ信ずるなかれ」ハヤカワ・ミステリ/ISBN: 9784150020026*1 4/05カリン・スミノフ「ミレニアム 鉤爪に捕らわれた女 上」早川書房/ISBN: 9784152103208*2 4/05カリン・スミノフ「ミレニアム 鉤爪に捕らわれた女 下」早川書房/ISBN: 9784152103215 4/05 J・N・チェイニー&ジョナサン・P・プレイジー「戦士強制志願」ハヤカワ文庫SF/ISBN: 9784150124410*3 4/08 エドマンド・バーク「崇高と美の起源」平凡社ライブラリー/ISBN: 9784582769654*4 4/0…
香納 諒一 著‥‥‥「絶対聖域」 刑事 VS. 刑務官で一体どんな事件が展開されるのか? 最近のドラマの背景は、ずっと以前よりも複雑になってきた。 事件が複雑に絡み合う。 パズルの一つ一つのピースを嵌めながら、ようやく全体像が見えかけても 最後のピースがなかなか見つからない。 事件の解決も、謎解きの迷路か? 人間のふと感じた違和感が‥‥‥第六感?‥‥‥完全犯罪を解くカギになっていく。 サスペンスドラマが好きだったのは、この謎解きの成果を確認してみたかったから。 犯人を想像し、正解を確認して、自己満足 (*´艸`*) この物語は、最初に "犯人" ありきで始まる。 この刑務所の中で一番トップに立…
毎週日曜日は、この一週間(11/20~11/26)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊新潮「Bookwormの読書万巻」: 1/30 号 12 冊ともぐい 河﨑秋子 新潮社 1,925少女、女、ほか バーナディン・エヴァリスト 白水社 4,950 ③砂時計 警視庁強行犯係捜査日誌 香納諒一 徳間書店 2,200天守のない城をゆく: 城の楽しみ方、活かし方 澤宮優 青土社 2,420…
『完全犯罪の死角 刑事花房京子』香納諒一(光文社文庫) ハードボイルド作家による倒叙ものです。 沢渡留理は父親から受け継いだ家具会社を守るために、腹違いの兄・要次と秘書である愛人・福田麻衣子を殺し、別れ話のもつれから要次が麻衣子を殺したあと階段から転落死したように見せかけます。そ知らぬふりをして仕事に戻り、二人が発見されるのを待っていた留理は、翌朝、家政婦から思いも寄らない電話を受けます。「お兄様が強盗に殺されたんです……」。 留理は戸惑いながらも現場に向かい、殺人後に入った空き巣が手切れ金に見せかけていた三百万円を盗んでいったことを知ります。これ幸いと強盗の仕業だと思われることを期待した留理…