昭和53年頃。私は静岡県の工業高校に通っていた。私は数学が嫌いだし、手先も器用ではない。実験なども嫌いである。 ただ、その高校が大学の付属校でエスカレーター式に大学に行けるというだけの理由で入学していた(学内でそれなりの成績は必要だが)。 この高校は、ヤンチャな連中が多く、市内でも怖がられる存在だった。私はいたって真面目だが、電車に乗っていると隣に居た学生が、私の体に触れただけで「すいません!」と謝ってくる。 この制服を見ただけで、周りの学校が怖がっていたのだ。これは、OBに大物の不良がいたのでついてしまったイメージである。 実は、私の学年には、そこまで悪い奴は居なかった気がする。 とはいえ……