【鬼が弾く】 今年のまだ寒い時期、NHKBSでピアニストの舘野泉さんを特集した「鬼が弾く」という番組*1を観て、とても心を動かされた。 舘野さんは、日本を代表する優れたピアニストだったが、65歳の時に脳溢血で倒れ、右半身が不自由になった。その後、左手のピアニストとして復帰。87歳の今も演奏活動を続けている。 多くの作曲家が舘野さんに左手のための曲を提供している。平野一郎作曲「鬼の学校」もその一つ。コントラバス、チェロ、ビオラ、バイオリンの弦楽器とピアノの五重奏である。鬼の子どもが世の中の渡り方を学んでいく様子が表現される。40分もの大曲。驚いたことに、楽譜の中に音符ではなく、「無茶苦茶弾き」と…