「架空のお話し。ピノキオを探しに行ったおじいさんがクジラに飲み込まれ、 それを知ったピノキオもクジラのお腹に入り再会するのよ。 そして火を焚いて、煙でクジラがくしゃみをした時に飛び出して助かるって訳」 「人間は火を産みだせる。いいですね」 「君だって万物の智を活かせてる、生き抜くためのなにか、 英明(えいめい)が海の世界にもあったってこと知ったわ」 「どういうことですか?」 「助かりたいと真剣に考えて、助かる方法を考えだしてそれをやり遂げるってこと」 辻さんは驚きました。 海の世界にもう一つの世界、否海に幾つかの世界が存していて、 そこには考える生きものがいるってこと、知ったのですから。 「私…