「膠状珪酸」と「鮞状珪石」 北アルプスの「表銀座」の登山口にある中房温泉では、微生物の働きによって温泉成分からゼラチン状の珪酸(珪酸とゼラチン状物質の混合物かと思われる)が生成され、その稀少性から国の天然記念物に指定されています。指定名称は「膠状珪酸」で、「こうじょうけいさん」と読みます。「膠」は動物から抽出したコラーゲンを煮詰めて作る「にかわ」のことです。 中房温泉の膠状珪酸(中央のゼラチン状部分) 秋田県秋の宮温泉では、温泉成分から球状の珪華が生成され、「鮞状珪石」という名称で天然記念物に指定されています。「鮞」とは「魚の卵」という意味の漢字です。地元では、秋田特産のハタハタの卵に似ている…