焼き討ちされて当然という叡山の化け物 いやー、今回はなかなかすごかった。この作品では「比叡山なんてとんでも組織は焼き討ちされて当然」というスタンスで行くというのは前話で示されていたが、その焼き討ちされるべき悪の頭領として登場したのが天台法主の覚如。小朝が演じるこの覚如が超俗物で妖怪そのもの。帝の弟だが醜かったせいで比叡山に出されたというコンプレックスを抱えており、帝になった美しい兄貴(それがまた坂東玉三郎というのがすごい)を見返すためにひたすら俗世での金と権力を追求したという化け物である。 しかもこの化け物と、これまたこの作品屈指の化け物である鶴太郎の摂津が密談中。まさに二大魔獣というか、二大…