アイザック・アシモフ作の短編推理小説のシリーズ名。安楽椅子探偵物。創元推理文庫で5巻まで刊行された。
タイトルでもある『黒後家蜘蛛の会』というクラブの会員が、毎月一回開く晩餐会でミステリ談義がおこる。会員は化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家の6人でそれなりの知性と教養の持ち主である。彼らは毎回ゲストを呼ぶのだが、そのゲストがちょっとした謎を提示するとたちまち素人探偵となり、あれこれと謎を解明しようとする。だが、結局最後に謎を解く(もしくは正解と思われる回答を提示する)のは、メンバーの誰でもなく給仕のヘンリーだった、というお話。
テーマは殺人などの本格的な犯罪ではなく、ゲストが日常生活の中で今まで疑問に思っていたようなことの裏には、実は意外な真実が隠されていた、という展開になる事が多い。
1980年代にNHKが超豪華声優でラジオドラマ化した(全15回)。