私は普段、白黒つかない議論があまり得意ではない。 結論が出ないまま同じ場所をぐるぐる回るくらいなら、 「まあ、いま答えは出ないよね」で切り上げてしまうタイプだ。 時間も気力も有限だし、不毛な争いにエネルギーを使うのは、 なんとなくもったいない気がしてしまうのである。 ところが先日、我が家のリビングは、 その“非効率のかたまり”みたいな時間で満たされることになった。 きっかけは、家族の誰もタイトルを思い出せない一曲だった。 「ふ〜ふふふって感じの曲なんだけど……」 「あー聞いたことあるある!」 「歌詞あったっけ?」 「いや、なかった気がする」 みんな好き勝手なことを言っている。 けれど、私の脳の…