元禄15年10月2日。東の方では洪水となる。天白の堤では30間(1間は約1,8メートル)にわたって水が堤を越える。翌日は20間となる。10合2勺の水位となる。鳴海などへ水が流れ込み、往来は船で行くこととなる。当地でもこの夏、6、7月の頃に三淵のあたりでつむじ風が起こり、雲の中にも光物があった。正眼寺の大門を吹き倒し、そこから風は二の宮あたりへと吹いて行った。榎1本を吹き折った。途中に女がいたが、吹き上げられて落ちて死んでしまった。その後、風は段々和む。近頃江戸で将軍の老中が鈴木伊予守に話された。尾張の御家中へ町人が出入りしているように見うけられる。度がすぎれば、家のためにの汝らのためにも良くな…