この1週間の間に、甚急性乳房炎の牛の治療が2頭ありました。乳牛の診療は若い先生方がほとんど担当してくれているため久しぶりの甚急性乳房炎の診療でした。 そこで、以前に自分が研究していた甚急性乳房炎の早期発見方法が、もしかしたら皆様の役に立てるかもしれないと思い、その内容を僭越ながらご紹介いたします。 「甚急性乳房炎を患った牛は、治療に反応し、たとえ元気になったとしても、乳量が戻らない。」 この言葉を酪農家さんからよく言われます。乳量が戻らなければ乳牛として活躍できないと。しかし、大腸菌などの感染で有名な甚急性乳房炎は、病気の進行が非常に速いので、乳量の損失を最小限にするためには、早期発見、早期診…