朝が来て、バトンを受け取る。 いつもの朝が始まった。 早朝ランニングして、娘を起こして散歩に出る。 朝食を取って娘の勉強を見た後小学校へ出かけれれば、 簡単な家事の後仕事へ向かう。 昼が来て、夕方定時を過ぎて家に戻り、娘の一日を聞きながら夕食を取る。 お稽古ごとや宿題などお風呂まで駆け抜けて、 そして、布団に寝転がって言うのだ。 「また今日が終わるね」 夢の世界へ落ちるとき、その手からきっと地球の反対側に向かってバトンが抜け落ちていく。 朝が来る。 季節が巡って、命は生まれて死んで。 繰り返し。 繰り返し。 それなのに。 目が覚めた時、新鮮な空気を吸い空を見上げると、 まるで初めて出会う日のよ…