「戦後史の正体」(孫崎享著、創元社)では、60年安保闘争がアメリカの陰謀だと書いています。あの日本史上最大の国会デモがアメリカに仕組まれたものだと証明しています(あるいは証明しようとしています)。 「バカをいえ! なぜアメリカが日米安保条約の反対デモを手助けするのか。アメリカは日米安保条約を結びたくないと主張したいわけか?」 そう考えるのが普通でしょう。私もそう考えました。 当然ながら、アメリカは日米安保条約を結びたいに決まっています。一方で、アメリカは岸首相を退陣させたいと考えていました。だから、国会内で安保条約は成立させて、国会外で安保反対デモを応援することで、目的通り、岸首相を辞任に追い…