pick out: A Flock Of Seagulls 霧雨の中、足早に駐車場まで 向かっている途中、ケイトが不動産屋の張り紙に目をとめた。すると、偶然にも中からアシュリーが出てきたんだ。 驚きの表情の二人。ケイトは震える声で言った。 「……どうして、ここに?」 彼は僕に目をやり、控えめに口を開いた。 「……もしかして、二人で住む家を探してる?」 黙って俯くだけのケイトにアシュリーは話を続けた。 「だったら、戻ってくるといい。僕があそこを出るから」 「レイチェルと一緒に住むのね⁉︎」 鋭い口調のケイトをなだめるように彼は説明した。 「いや、彼女は変わらず親元にいるよ。あの家は一人で住むには…