Brown & Bell (2004) CSCW at Playを読んだ。期待して読んだのに分析が退屈すぎてがっかりしてしまった。バリー・ブラウンは余暇、HCI、会話分析と自分にとって重要なワードを網羅している研究者だし、理論的な主張は面白いのだが、実証がこの調子だと肩すかしを食らってしまう。 序論は面白い。HCIやCSCW研究は基本的にシステムが人にもたらす不快さをいかに減らし、活動の効率性をいかに高めるか、という目的に向かって進められるが、ゲームではそうではない。むしろ、複数の人々とコンピュータの関わりによって生み出される「楽しい経験」をつくりだすことが目的であり、それはHCIやCSCW研…