■ 春の回鍋肉 タケノコで先取り 帰宅するとリビングの灯りが点いていて、みな実がひとりポツンと腰かけていた。 なんだよ、早く帰ってくるなら連絡してくれればよかったのに…と思ったが、グラスに注いだタコハイを手にしたままアンニュイな表情でボクを見つめるみな実。 そしてその瞳から堪えていたものが堰をきるように頬を伝う涙…切なさが突然に襲いかかる。みな実はボクを真っ直ぐ見つめ直すと、ごめんなさいアタシが…と小さな声で言いかけたが、ボクは彼女になんだか急に愛しさを覚え、その腰に手を回すと… タコハイ プレーンサワーってさあ、くっだらねー妄想はさっさとヤメにして料理を作らんかい、このボケが!てなところです…