黒い瞳の国 中島みゆきの「中期」の傑作と言われる『糸』。1998年に放映されたTBS系の金曜ドラマ『聖者の行進』の主題歌として使われたほか、21世紀に入って多くのアーティストがカバーするようになり、昨年には同曲に着想を得た映画までが作られた。個人的には、傑作と佳作の中間やや上あたりに位置するレベルの楽曲ではないかと思っているのだが、大多数の方は、分かりやすい歌詞ということもあって、高評価を下しているのだろう。 重ねて個人的には、その『糸』が収められた彼女20枚目のアルバムタイトルにも採択されたシングル『EAST ASIA』の方が、遙かに優れているように感じる。 ♪降りしきる雨は霞み、地平は空ま…