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HICAS

(一般)
はいきゃす

1985年に7代目日産・スカイライン(R31型系)に最初に搭載された、電子制御4輪操舵システムの呼称。
正式名称は「High Capacity Actively Controlled Suspension」、量産車として世界初の後輪アクティブステア機構でもある。
主な採用車種はスカイライン、スカイラインGT-R(BNR32〜BNR34)、シルビア、フーガ、ステージアなど。


従来の4WSシステムのように後輪を操舵、偏向させるものではなく、クロスメンバー自体をラバーマウントの弾性範囲内(最大0.5度まで)で油圧アクチュエータ用いて操舵をするのが特徴。高速時の安定性向上に特化した目的のため同位相にのみ動作し、低速(30km/h以下)では作動しない。

1988年、ラバーマウントの弾性範囲を最大1度までまで許容し、前輪より一瞬遅れて後輪が同位相に操舵し、油圧アクチュエーターのシリンダーが1本(従来型HICASでは左右に1本ずつ、計2本存在していた)になり、タイロッド式の操舵機構が採用された「HICAS-II」に進化。


1989年、16年ぶりのGT-R復活となる第二世代スカイラインGT-R(BNR32)においては、後輪をコンピュータ制御によって一瞬逆位相にすることで、より理想的なコントロールを可能とした「スーパーHICAS」に進化。

その後、次代(BCNR33)、次々代(BNR34)においては、アクチュエーターが油圧から電動に変更し後輪操舵部分から一切の油圧機構を廃することにより、システムの簡素化とさらなるレスポンスの向上を目指した「ヨーレートフィードバック制御電動スーパーHICAS」に進化するに至る。

その後、2004年にリアアクティブステア、2006年に4WASと進化を続け、現在に至る。


国産車史上、唯一成功した4輪操舵システムであるが、スポーツドライビング愛好家の中にはその独特の挙動を嫌う者も少なくなく、社外品でHICASをキャンセルするパーツも市販されている。


関連キーワード:スカイライン、GT-R、シルビア、フーガ、ステージア

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