プロサッカーのJリーグが誕生から30周年を迎えました。リーグの発足時、果たして成功するのか疑心暗鬼する声が出ていただけに関係者はさぞ感慨深いことだと思います。 わたしは社会人としての出発がサッカー王国と呼ばれた静岡県だっただけにリーグの成功が気がかりでした。案の定、数年が経つと初期の人気は下火となり、経営不安のチームも出てきました。清水エスパルスもその一つです。担当の記者が当時、暗い顔をしていたのを思い出します。 しかし当時チェアマンだった川淵三郎氏はぶれませんでした。Jリーグはスポンサー企業が強いプロ野球と違って、「地域に貢献すること」を第一に掲げていたのです。サラリーマン生活が長かった川淵…