(『三つの棺』、『帽子から飛び出した死』の密室トリックを、はっきり明かしてはいませんが、かなりばらしています。それ以上に、『黄色い部屋の謎』、モーリス・ルブランの短篇小説のトリックを明らかにしていますので、くれぐれも、ご注意願います。) ジョン・ディクスン・カーの『三つの棺』(1935年)[i]といえば、「密室講義」であるが、これに触発されて、クレイトン・ロースンは『帽子から飛び出した死』(1938年)[ii]で密室トリック分類を更新し、江戸川乱歩は「類別トリック集成」(1953年)[iii]を書いた。 その後も、密室トリックの分類について、多くの人たちが考究しているらしいが、いちいち調べるの…