「ひとがゲームしているのを見ていて何が面白いのか?」 世の中には、良いことと、良いこととはいえないことが入り混じっている。 最初の計画が思いもしなかった方向にずれていく。 掛け軸の中のサギが慌てて脇へ逃げ出すように。 もちろんその「他者」は、生きている人間だけとは限りません。身の回りの動植物かもしれませんし、本や映画、絵画などの作品かもしれません。いずれにしても文化人類学の視点には、そんな広い意味の他者に「わたし」や「わたしたち」が支えられているという自覚があります。 松村圭一郎『はみだしの人類学 ともに生きる方法』(NHK出版)より はみだしの人類学 ともに生きる方法 NHK出版 学びのきほ…