高野寛著「続く、イエローマジック」を読む。ミュージシャン、高野寛がYMOとの出会いを主軸に自身の音楽家としての歩みを書いた随筆集である。工作好きの少年が江口寿史の漫画「すすめ!パイレーツ」で描かれた「YMO」に興味を持ち、ラジオでその音と出会う。そしてすぐさまレコード店に走り「ソリッドステイトサヴァイヴァー」を手にする。この後の描写がいい。「全力で自転車を漕ぎ、急いでレコードプレイヤーがある部屋に駆け込んだ。ターンテーブルに慎重にレコードを置き、前のめりに針を落とす」。この感じ、まるで中学生の頃の僕と同じだ。年齢で言えば僕は高野さんの6つ下。だからYMOにはちょっと遅くてむしろアフターYMOの…