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Ring of Red

(ゲーム)
りんぐおぶれっど

架空戦記もの/ロボットものSLG。

設定

第二次世界大戦で二度の核攻撃にも戦意を喪失せず本土決戦に踏み切った日本は米ソに占領され国土は南北に分断、更に北海道はソ連領となった。
1964年、南日本に於いて陸軍の主力兵装である甲脚砲(=Armored Fighting Walker:AFW)と呼ばれる脚歩行戦車の新型機テスト中に3号機が北日本兵により奪取、これの奪還を目的に少数の部隊が北日本に潜入、交戦を開始する。

システム

非常に硬派な雰囲気とユニークなシステムが特徴。
戦闘は基本的にSRPGなどに多いウェイトカウント制だが、1カウントあたり5分換算で次回行動時間が表示される。
攻撃時は90秒のリアルタイム制へ移行、前進/後退で間合を変更しながら装填完了を待って主砲射撃、また随伴歩兵による特殊攻撃を行なう。
3Dグラフィックはかなりポリゴンの目立つお粗末な作りで、これは発売時期から見てもPlayStation用として開発していたものを途中からPS2へ移植したものと推測される。
また戦闘開始時/攻撃時のムービーを飛ばせない、同じパラメータが1画面に2種類の方法で表示されるなど演出過剰で不親切な設計が目立つ。
難易度はかなり高めで、また軍事色の強い設定から、比較的敷居の高いSLG/SRPG系統の中でもプレイヤーを選ぶ作品となっている。

軍事面

AFWは1機+随伴歩兵3班を1小隊単位として運用される。これは戦車戦術としては第一次大戦〜第二次大戦初期頃の古いシステムで、史実ではドイツ軍による機械化部隊構想-----戦車を主力とし歩兵を車両に搭乗させ戦車に随伴させる-----により駆逐されたシステムに近い。火力の上ではAFWが主力と見做されているものの、実質的に歩兵の進軍を支援するための移動砲としての扱いだ。
システム的にはAFWを補佐する随伴歩兵の組み合わせにより発揮される能力が異なる面白さがあるが、軍事的整合性からすれば少々疑問の残る設定ではある(それを言い出してしまうと脚歩行戦車の存在意義そのものが否定されかねないのだが)。
また、現用戦車でさえ操縦手、砲手、戦車長の3人が必要*1であるのに、古い機構(実質的に第二次大戦期の戦車程度の技術)で構成されたAFWが一人で操縦可能とは考え難く、戦車長以外に数名搭乗している可能性もある(それならばシステムにも部下の能力を反映させても良かったのではないかと思うが)。

Ring of Red

Ring of Red

*1:第二次大戦期の戦車はこれに加え機関士、無線手を必要とした。フランスは砲手と戦車長を兼ね、また無線がないために戦車長が通信手も兼ねたが、結果として指揮より攻撃に集中する傾向にあり、また通信が阻害され易いため効率の良い運用とは言えなかった

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