スティーブ・レイシー(Steve Lacy 1934 - 2004)は、ソプラノサックスの可能性を追求し続けたジャズ・ミュージシャン。生前は残念なことに、日本のジャズジャーナリズムでは、インプロバイザーとしての側面ばかりが強調され過ぎたところがある。まあ、時代的にやむを得なかった事情もあるのだろうが。僕が初めて買った彼のアルバムはESPからリリースされていた『The forest and the zoo』(1967)だったが、これが苦闘の南米時代の作品であることは本書で初めて知った。 読み応えのあるオーラルヒストリー - 戦うとは 本書は1959年から2004年までの膨大なインタビュー記事をま…