第三世代GT-Rごと日産GT-R(R35型)に搭載されている3.8リッターDOHC・V型6気筒ツインターボエンジンの正式名称。
「V」はV型エンジン、「R」はGT-R専用、「38」は排気量(3800cc)、「D」はDOHC、「E」は電子制御式燃料噴射装置、「TT」はツインターボをそれぞれ意味する。
最大の特徴としては:
- 従来のGT-Rに伝統的に搭載されていた直列6気筒ではなく、新たにV型6気筒エンジンが採用された。
- 1基のエンジンを1人の「匠」により滅菌処理が施されたクリーンルームで完全手組で作られ、品質検査も抜き取りではなく全数に対して行われる。
- 左右独立クロス吸気システム、プラズマコーティングボアシリンダー、エキマニ一体型ターボ、ラテラルウェット&ドライサンプ方式オイル潤滑等の従来の国産車に殆ど見られなかった新機構を多数搭載。
- 排気二次エアシステム及び左右併せて4つの触媒により、ハイパワーターボエンジンとしては異例の平成17年基準排出ガス50%低減レベル(三つ星)を達成している*1。
- 専用オイル(モービル1・RP、粘度0W−40)の指定*2
等が挙げられる
主要諸元は以下の通り:
エンジン型式:VR38DETT
種類・シリンダー数:DOHC・V型6気筒
シリンダー内径・行程:95.5mm×88.4mm
総排気量:3799ml
圧縮比:9.0
最高出力[kW(PS)/rpm]:353(480)/6400*3
最大トルク[N・m(kgm)/rpm]588(60)/3200−5200*4
燃料供給装置 :ニッサンEGI(ECCS)電子制御燃料噴射装置
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
タンク容量:71L*5
関連キーワード:日産、GT-R、スカイライン、R35、RB26DETT、GR6、トランスアクスル、フロントミッドシップ、プレミアム・ミッドシップパッケージ、V型6気筒
*1:2011年モデルより燃費や排ガス性能が改善され、それに伴い平成17年基準排出ガス75%低減レベル(四つ星)を達成
*2:現在ではディーラーオプションとしてモチュールType 2193E(5W40)が選択可能
*3:2011年モデルより390(530)/6400に、2012年モデルより404(550)/6400に、NISMOモデルでは441(600)/6800にパワーアップ
*4:2011年モデルより612(62.5)/3200−5200に、2012年モデルより632(64.5)/3200−5200に、NISMOモデルより652(66.5)/3600−5600にパワーアップ
*5:2009年モデルより74Lに容量アップ