内田洋子さんが2001年に刊行した本書が、2021年9月に加筆して文庫本としてリリースされました。 この本では、木造の古式帆船<ラ・チチャ>の約5か月、12の航路の旅を船長シルヴェリオが語り部となって書かれています。 また、この古式帆船<ラ・チチャ>については、前回の「ジーノの家」の中で登場します。 サンレモを出発して、ラ・チチャはティレニア海を南下し、サルディーニャ、カプリ、シチリアをぐるっと回り、イタリアをブーツに例えるなら、ブーツの底の部分を通って、アドリア海に入り、かかと、ふくらはぎを上がるようにして、ラヴェンナ、ベネチアと行き、最後にトリエステで旅を終えました。 たくさん、魅力的な港…