先日、環軸椎亜脱臼によるC2歯突起偽腫瘍に、頚椎症性脊髄症を合併した症例を経験しましたが、画像上、C1およびC3/4レベルでの脊髄の圧迫があり、どちらが主たる問題か、診断する必要がありました。 このようなときに、有用かもしれないのが、肩甲上腕反射(Scapulohumeral reflex)です。常識なのかもしれませんが、最近まで私はその所見を知りませんでした(聞いたことはあったと思いますが、その必要性を認識できていませんでした…)。 肩甲上腕反射は、頚椎症性脊髄症のガイドラインでも記載があります。清水先生の論文は、C4より上位のblind zoneにおける上位頚髄病変の診断指標を提示した貴重…