寒い雨の午後、京都の左京区にある、 ティーハウス・アッサムに再度行ってきた。 今回は、祁門という中国紅茶を注文した。 店主に訊くと、紅茶にはインド種と中国種があり、 中国種は焙煎の段階によって、 お茶になったり、紅茶になったりするのだという。 二胡の音楽が流れる空間で静かにお茶を飲む。 超絶無口な店主の手作りスコーンもおいしい。 なんだか、お茶をしながら瞑想をしているみたい。 張賢亮の『男の中の半分は女』を読みながら、 時折じっと目を閉じ、今この瞬間にたたずむ。 体の力を抜いて、出てくる思いのままを受け入れる。 時間が縦軸に集約されてゆく。 向かい合わせになった鏡のあいだに立っている感覚。 自…