ファーストキス

難病ものである。
またかよ、と思って見ると、ヒロインの性格がすごく悪いという設定になっている。
確か常盤貴子がヒロインのドラマ「ビューティフルライフ」もそのような設定ではなかったかと
思うが、あれは今でいうツンデレか。
井上真央の役は、わがままで言いたいことをポンポン言うタイプなのでちょっと違う。


しかし、あくまで私見であるが、このドラマのヒロインには魅力が全く感じられない。
わざわざ日本に戻ってきた理由もよく分からないし、物語の着地点も見えない。
兄とキスして終わりなんじゃねーか、と思うが、それでワンクール持つのかどうか疑問だ。


脇を固める阿部サダヲ劇団ひとりの演技は楽しめたけど、たぶん来週からは見ない。

ああっ女神さまっ

BS2でやっていた映画を見た。
なかなか美麗な作画で面白かった。
ストーリーは、どことなく映画「うる星やつら」シリーズっぽかったけれど、それに文句を言う
人はあまりいないだろう。


原作のマンガは、もうすぐ連載開始から20年になるらしい。
私は単行本の35巻の帯を見て気がついたのだが、軽く驚いた。
最近の若いオタクは、このマンガを読んでいるのだろうか? 


藤島康介は、オタクの世界にひとつの座標軸を作ったのではないかと思う。
マンガ「ああっ女神さまっ」の作品世界では、ほとんど時間が進んでいない。
大学生からバイク屋に就職し、好きな機械いじりをしながら、美しい女神たちと一緒に暮らして
いる。
まさにオタクの夢の世界である。


映画版を見て気づいたのだが、天上界のオペレーターたちは全て女神である。
上司らしき神様は声だけで姿を見せない。
つまり、オッサンは大学の先輩たちを除いて出てこないのですな。
なぜかというと、観客は美しいものしか見たくないから。


このような世界観が20年間ずっと安定的に支持されてきたということは、意地の悪い言い方をす
ればオタクが大人になっていないからである。
もちろん、現実の世界ではいろいろ苦労をしているだろうけど、作品の中にはそういう汚いもの
を持ち込ませない力が働いているのだ。


連載開始時に20歳ぐらいだった人も、もう40歳前後のオッサンになっているはずである。
ベルダンディは相変わらずの姿で微笑んでいるけれど、時間というのは残酷に過ぎていくものだ
と思う。


藤島康介は、いったいつまで連載を続けて、どのように終わらせるつもりなんだろうか。
知りたくもあるが、見るのが怖いような気もする。


本文と写真はまったく関係ありません

左からベルダンディ、ウルド、スクルドってことで。