ぶっちゃけ884

父が入院したのですよ。


あのー、実家暮らしになったわけで、平日は普通の会社勤めなんですけど、週末はずっと農作業の手伝いをしているんです。まあ僕は農作業は大好きなので望むところなんですけれども。


なんですけれども、ね、実は父の入院ですよ。3月くらいに滑って頭を打って、頭の中で少しずつ内出血が溜まって、脳を圧迫してたんです。頭の内部に青タンができたようなもんです。ここしばらく頭痛がするとかダルイとか言ってて農作業も滞り気味だったんですけど。あんまり顔色が悪いので無理に病院に行かせたら、即日入院、2日後に手術でした。


というわけで、メインで働いてた父がいなくなったので、ここしばらくは出勤前2時間、退勤後2時間の農作業。休日は朝4時から日没までフル稼働で、日没後もビニールハウスの配管を車庫で作ったりなどなど、地獄の日々を送っています。鬼か。疲弊しまくってます。4時から農作業して、それからサラリーマンしてきて、帰ってきてから農作業。本家の長男ですからやらざるを得ない。従兄弟とか叔父さんも手伝いに来てくれてますし、率先して1番働くべき僕。


おかしい、こんなはずじゃなかったのに。田舎に帰ってきた以上、まったりとした時間が流れるべきじゃないか。田舎のイメージを壊すなよ。こうやって慌ただしく仕事に追われていると、まるで都会のようではないか。バカヤロウ、心を失うぞ。っていうか現代人の野郎、心、なくしすぎ、な。だって田舎者なら当たり前の心を失ってるんでしょ?なにが「都会で失われた心が、ここにはあるんだなぁ」だよ、そのしたり顔をやめろ。あの、ステレオタイプなイメージで例えれば、ウサギ追いし彼の山、子鮒釣りし彼の川っていう風景でしょ。


このように、都会の人間は田舎に幻想を抱いているのですよ。マヌーサ状態。それに対して実は忙しいとか、比類なき裏切りですよ。松永久秀クラス。平蜘蛛茶釜を差し出さなければ許さないレベル。爆死しても文句は言えない。まあ僕が就職したということのほうがヒドイ裏切り行為なのかもしれませんが…。


だってキモオタニートといえばギャラクシアン・クズ野郎として轟く僕の特徴だったのに、それを捨てて就職したわけですから。アイデンティティの崩壊(就職したことで崩壊するアイデンティティとは)。まあ、例えるならハリネズミが針を捨てたようなものですよ、絶・天狼抜刀牙を失った銀ですよ、もっと大げさに言うならば翼を捨てた鳥ですよ。まあ無職という名の翼ですけど。片翼がもぎ取られ、もはや残るはキモオタというもう1枚の翼のみ。


それでも、僕は、力強く羽ばたいていく(キュアリズムを眺める下卑た眼差し)。